こんにちは、荒蒔です。
毎日、医療機関で働いている方、いつもご苦労さまです。
しかし、患者さんとのトラブルで悩んだりしていませんか?
本日は、トラブルの解消方法について、お話したいと思います。
健康保険の負担金(レート)増加や医療は、
サービス業という意識が強く、
『患者さんを怒らせてはいけない』
という意識が高いと思います。
一方で、いわゆるクレイマーやモンスターペイシェントと呼ばれる、
悪意を持ち、感情を抱く人達による、トラブルも増加しております。
また、インターネットなどで、病気のことを調べ、本人の決断水準で、
医師を評価し、苦情を申し立てるような事例も多いようです。
このような状況では、明確な過失が影響せずとも、
患者さんからの一方的な申し立てによりトラブルへと進展しますし、
それは避けようがありません。
つまり防止策よりも、起きた事態への対処技術を、
身に付けておく事の方が、
必要なことであるといえます。
ではトラブルの解決方法を解説いたします。
トラブルの主な原因は、
7割は患者さんの誤解であり、その多くは医師の解説不足にあります。
医者の解説や、診療に落ち度がなくてもトラブルになり得る。
この2つからわかるように、医療者に明確な過失がなくとも、
誤解や思い込み、その上第三者の口添え等によって、
苦情を申し立てられる事は充分に考えられます。
トラブルを迎え撃つ、解決できないトラブルはない。
誠意を持って話し合う。
落着への強い決心を持って臨む。
つまり、この3つの考え方を持てば、
解決する方向へ進むと思います。
悪質な場合を除けば、真摯にトラブルを解消したいという、
医師である、あなたの意思を伝える事で、患者さんも争いを、
最小限に留めようという想いで臨めば、
解決できる方向へ進むと思います。
解決に臨む必要な要点を解説します。
1)真っ先に患者さんの話をくまなく聞く。 その場合的確に記録を取る。時には録音する。 2)要点を整頓する。 3)相手の本心を見極める。 4)ゴール(落とし所)を見定める。 5)相手の心境に寄り添う事を忘れず、交渉を続ける。 6)解消後は再発防止策を講じ、職員に周知させる。
それにより事例ごとに、必ず記録を残すようにしましょう。
また、面倒な時の場合、注意すべきポイントは、
暴力・暴言・脅しに屈しない事です。
そのような患者さんには、きぜんとした態度で臨みましょう。
そして、日頃から、警察とのラインを確保しておく事が大切です。
医者法第19条応召義務(診療に従事する医師は、
診察治療の求めがあった場合には、
正当な事由がなければ、これを拒んではならないという法律)
に過剰反応しないということです。
診療拒否は医師法違反!と叫ぶ人はどこにも、
相手をして貰えない、身勝手な人と思ってよいです。
代理人や仲介者を入れることなく、
間に人を入れると要らぬ誤解を生みます。
『代理人になれるのは弁護士だけです』
と言いきりましょう。
予算的決着は、特に注意して下さい。
どんだけ過失が明らかであっても、
安易に金で落着しようとしていると、
受け取られかねない上、
際限ない要求のきっかけともなり得えます。
また、職員の方を守ることも大切です。
重要な職員を守る事は、退職の防止につながり、
組織の永続性を高めます。
他にも組織力の誇示は、
不当な要求を抑止する成果へとつながります。
前述の通り、トラブルの7割は、誤解によって起こります。
誤解が解ければ、もちろん和解できます。
つまり、誤解されなければ、そもそもトラブルにまで進歩しません。
そして、トラブル決着の交渉途中で、念入りに解説を怠ると、
火に油を注ぐ結果となってしまいます。
決して機械やシステムを使えない分野であり、
人間が真摯な態度で取り組むしか他に手だてがない領域なだけに、
誠心誠意という姿勢こそ、
欠かせない秘策なのではないかと私は思います。
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